――渚と過ごした幸福の日々、そして別れ。
あれから逃げ続けていた朋也がようやく取り戻した、汐との幸せ。
かつての友人達は朋也の元を訪れ、汐に愛情を注いでくれていた。
そして、ずっと朋也を想い続けてきた杏も……。
空白症候群が送るアドベンチャーゲーム第1弾。
CLANNAD~AFTER STORY~のifを描く、朋也と汐、そして杏の淡い恋物語。
孤独な5年を経て、ようやく一緒に暮らし始めた朋也と汐。
周囲の友人達もふたりの新たな生活を喜び、祝福してくれた。
しかし朋也は、幸せな生活であるがゆえの不安を抱き始める。
親友と思っていた、杏の存在。
いつの間にか自分達と距離が近くなりすぎた杏を見て、渚を思い出す朋也。
杏の朋也に対する想いは以前と変わらない。
「朋也の役に立ちたいだけ…ううん、きっとあたし……」
それゆえに、朋也は少しずつ苦しみ始めていた。
一緒に食事をしても、一緒に遊んでも、杏は渚ではないのだ。
そんなある日、何気なく汐が言ったこと。
「ママみたい」
その一言が朋也の心をえぐってしまう。
これ以上はまずいと感じた朋也は
「もう、来ないでくれ」
と、杏を追い返してしまうのだった。 |