アートディンクから昨年10月にリリースされた、PSP用SLG『カルネージハート エクサ』。その魅力を、電撃オンラインのkbjがお伝えする。
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『カルネージハート』シリーズを知っていますか? えっ、シリーズをやったことがある? そういう人で『カルネージハート エクサ』をまだプレイしていない人は、に今すぐ行って、無料体験版を落として遊びましょう。
今回自分がお伝えするのは、本作の魅力です。『カルネージハート』シリーズを知らない人や、難しそうと思っている人に向けて、おもしろさの片鱗が伝わればいいと思います。
■ロボットのアルゴリズムを組み立てるのが熱い!
このシリーズのキモとなるのが、オーバーキルエンジン(OKE)と呼ばれる戦闘ロボットを設計すること。OKEは、大きく外装と内装の2つで区分され、外装には脚のタイプや武装、装甲やエンブレムがあります。これらは、さまざまなタイプが用意されているので、状況や戦略に応じて自由に組み立てられます。
| | | | | [tr][td=1,1,590 colSpan=5]▲二脚タイプや多脚タイプ、ホバータイプや飛行タイプなど、さまざまな種類が用意されています。そこに装甲や武装、エネルギーにエンブレムなどを選んでいくことで、個性の反映された機体ができあがります。[/tr]
ここまで読んだだけだと、「よくあるロボットアクションゲームと大差ないのでは?」と思われがちです。しかし、ここからが他の作品と大きく違うところ。OKEは無人型の機動兵器なので、ロボットのアルゴリズムをつかさどるソフトウェアもプレイヤーが設計するのです。この思考を作る要素が奥深く、プレイヤーをトリコにしているオンリーワンの魅力だと思います。
| | | | | [tr][td=1,1,590 colSpan=5]▲自分が手がけたプログラムを積んだ機体が、思い通りに動き、敵を撃破した時は、かなり爽快。他のプレイヤーが作った機体の動きが優れている場合は、感心します。[/tr]
とはいえ、「ソフトウェアを自分で作る」と言われても、イメージがわかないもの。ですので、一例をあげたいと思います。あくまでイメージが沸きやすいようにアレンジしているので、実際のものとは多少異なります。
■プログラムチップを並べてソフトウェアを設計!
ソフトウェアは、簡単な命令が設定されたプログラムチップを並べることで、設計していきます。まずは、“ミサイルを撃つ”というチップを配置してみましょう。これで、ミサイルを撃つOKEが出来上がりました。しかし、敵がいればいいのですが、いなかった場合にミサイルを撃ってしまうとかなり間抜けです。なので、チップを増やして改良してみましょう。
“特定の範囲内に機体がいないか探査する”チップを“ミサイルを撃つ”チップの前に配置。もしその範囲内に機体がいれば、先ほどの“ミサイルを撃つ”チップへと進むことになり、ミサイルが発射されます。もし機体がいなかった場合は、“まっすぐ進む”チップを用意しておくことで、選択が分岐して前へと進んでいきます。
これで、敵がいなければ前に進んでいき、発見次第ミサイルを発射するというOKEができあがりました。ただ、これだと直立してミサイルを撃つので、相手の攻撃の的になってしまいます。“ミサイルを撃つ”チップの次に、“左に移動する”チップを設置すると、ぐっと賢くなったような気がしませんか? このような感じで、プログラムチップを並べて、命令を増やしていくことで、さまざまな行動をとるソフトウェアができるのです。
バトルは、プログラムによって動くOKE同士が戦うので、プレイヤーは見守るだけ。ただ、苦労して作った思考回路を積んでいるので、見守るだけでも力が入ります。ロボットの向こう側には、プレイヤーの意思が見えるから、勝った時にうれしく、負けるとくやしい。操縦こそしないものの、立派な対戦ゲームなんです。
そして、バトルが終わったその瞬間からが、次のバトルへのスタートとなります。先ほどの相手のパターンを考えて、さらにこちらの動きを見て変更してくることを考慮しつつ、プログラムチップを変更。そして再戦。相手の行動を見事に予想できて、倒せなかった相手を倒せた時の快感は、筆舌に尽くしがたいですね。
| | | | | [tr][td=1,1,590 colSpan=5]▲運動会で我が子を見守るような親の気持ちになる戦闘。最大3機までOKEを参戦させられるので、連携させるもよし、各個撃破を目指すもよし。[/tr]
プログラムの組み方次第では、自分で操縦するOKEを作ることも可能です。操縦型OKEとプログラム制御されたOKEで、競ってみるという楽しさも用意されています。
■充実のチュートリアルで初心者でも安心
『カルネージハート』シリーズをやったことがない人で、ここまでを読んで「やっぱり難しそう」と思った人はいませんか? もちろん、機敏に反応してさまざまな状況に対応するようなプログラムを組み立てることは簡単ではありません。でも、だからこそ、思い通りの動きをした時に興奮するのです。
本作では、キャラクターがさまざまなことを説明してくれるシナリオモードが用意されています。このモードが、かなり細かいチュートリアルとなっているので、初心者でもきっと大丈夫!
| | | | | [tr][td=1,1,590 colSpan=5]▲ストーリーモードでは、主人公とヒロイン2人を中心にした物語が展開。ヒロインは、機体の設計について丁寧に教えてくれます。[/tr]
さらに、他のプレイヤーのデータを管理するオンラインサービスがあるので、自宅にいながら他のプレイヤーとの対戦を楽しめます。シナリオモードのチャプター8までプレイ可能で、データを製品版に引き継ぐことができる体験版が、およびPlayStation Storeで無料配信されています。向き不向きがあるソフトであることは間違いないので、少しでも興味を持った人は、気楽に体験版をプレイしてみては?(『カルネージハート』を遊びすぎて、プログラムの試験を再試になったことがあるkbj) |